フリーランスエンジニアは年収900万円までは余裕!現役フリーランスエンジニアが徹底解説
フリーランスエンジニアは年収900万円(月単価75万円)まではすぐ上げります。それ以降はかなり難しいラインに入ってきます。
もちろん絶対というわけではありません。中には月単価100万円を超える人もいるでしょう。ですが、それは本当に一握りの存在です。ざっくり言うとフリーランスエンジニア全体の1%未満です。
ですが、月単価75万円までは普通に稼げます。
この記事では、なぜ月単価75万円まではすぐ上がるのか、月単価75万円にする為にはどうすればいいのかについて、現役フリーランスエンジニア 兼 営業マンである筆者が詳しく解説しています。
目次
フリーランスエンジニアとは
まずフリーランスエンジニアと聞いてどのように考えるでしょうか?
「働く時間は自分で決める」「いつでも休める」「高年収」と想像すると思います。
ですが、現在フリーランスエンジニアと呼ばれる人の9割がサラリーマンと同じように「客先常駐のSESフリーランスエンジニア」として働いています。
客先常駐のSESフリーランスエンジニアとは
客先常駐のSES(システムエンジニアリングサービス)フリーランスエンジニアは、サラリーマンと同じように平日は常駐先の会社に出勤し働いています。
一つの案件、プロジェクトでは何人ものシステムエンジニアが必要になってきます。必要だからと言って元請け会社が何人ものシステムエンジニアを雇用すると、プロジェクトが終了した場合でも雇用し続けなければならない為リスクが高くなります。アメリカのように日本ではサラリーマンは仕事がなくなったからと言ってクビにできない為です。
そこで必要な時だけエンジニアを派遣してくれる協力会社を使います。
その派遣会社も雇用するとリスクが高いので、フリーランスエンジニアを派遣します。
これが「客先常駐のSESフリーランスエンジニア」です。
メリットとしては、派遣社員と同じように成果物に対する責任はありませんので、時間単価でお金がもらえる為安定して稼げます。
一方でデメリットとしては、いくら成果を上げたとしても大幅に単価が上がるわけではない点です。他の人より2倍仕事をしたとしても単価は変わらないので、できる人からすれば物足りないでしょう。
受託開発のフリーランスエンジニアとは
受託開発のフリーランスエンジニアは、請負契約なので成果物がないと単価は発生しません。
個人や中小企業に請負でシステムを発注する会社は大抵お金がない会社なので、一人日3万円前後が相場です。
メリットとしては、2人月の仕事を一人でやればその分単価が高くなります。
デメリットとしては、案件を探すために営業する必要がある事です。筆者も受託開発の経験はありますが、2カ月開発して1カ月は営業というような感じでした。家で好きな時間に起きて仕事をするのは良いですが、請求書や見積書の作成、客先との打ち合わせ等、色々雑務があります。更に、成果物を納品しないとお金にならないので、居るだけでお金がもらえるSESとは違いプレッシャーが尋常じゃありません。
数千万の案件がとれる人脈と営業力があれば受託開発のほうがおすすめですが、そうでないのならSESの方がいいでしょう。
なぜフリーランスエンジニアは年収900万円までは余裕なのか
IT業界の商流
IT業界の商流は、下記の様になってます
大手企業の商流
各商流の単価は、下記の様になっています
エンドユーザー(150万円) → 元請け(100万円) → 下請け(50~75万円) → フリーランスのエージェント
表にもある通り、エンドユーザーは元請けに1人月150万程でシステムを作ってと依頼します。
次に元請けは、1人月100万円程で下請け会社に依頼しています。
下請け会社は、フリーランスのエージェントや協力会社に大体75万程で依頼しています。
金額は前後するかもしれませんが、ざっくりこんな感じです。
後ほど詳しく述べますが、下請け会社とはギリギリフリーランスでも取引できるラインです。
この下請け会社が出せるギリギリの金額が75万円の為、フリーランスでも年収900(月単価75万円)が可能にります。
下請け会社の利益がなくなるのでそれ以上出すケースは稀にしかありません。
それぞれの商流について細かく見ていきましょう
元請の1人月単価
元請けの金額はまちまちです。
元請け会社はエンドユーザーの予算によって変わってきます。また、大手になれば自社のシステム会社を持っている為、自社のシステム会社に発注することがほとんどになってきます。その場合は1人月単価は150万より高くなります。
この元請けと個人が取引することは不可能です。
中小企業の元請けならば可能性はありますが、大体元請けは大手上場企業であることが多いので社内ルール上不可能です。
余談ですが、元請けの社員はプログラミングができない人が多々います。
下請けの1人月単価
下請けも上場企業である事が多いですが、取引が可能なラインになってきます。いきなり営業は難しいですが、実績があれば派遣会社を飛ばして取引ができるラインになってきます。とは言え、大手企業ですので粗利はとらなければいけません。そのギリギリのラインが25万円前後になります。
ここと取引するには、一度一緒に仕事をして成果を認めてもらう
もしくは、誰かに紹介してもらう以外ないでしょう。
向こうから是非来てくださいという事は、よっぽど実力がない限りありません。
エージェントの手数料
手数料を中抜きし、フリーランスエンジニアを派遣するのがエージェントです。
手数料はエージェントによってまちまちですが、安いエージェントでも8万は抜いています。
サラリーマンからフリーランスに成り立ての人が一番陥りがちなのが、自分の市場価値を知らずに手数料非公開のエージェントと契約する場合です。
エージェントに登録したら希望単価を聞かれますが、その時に実際の市場価値は65万円なのに45万円と低めにいった場合です。その場合エージェントから「希望単価にあう案件が見つかりました!」と言われそのまま契約になってしまいます。これが一番怖いです。
フライテックでは、手数料が明確化されており業界最安値です!
フリーランスエンジニアの年収はどのように決まるのか
これは自分の交渉次第になってきます。
上記でも述べたように、実力があってもエージェントに手数料を大幅に取られたり、逆に実力がそこそこなのに運良く紹介等で下請け会社と直接取引できたりマチマチです。
しかし、ある程度自分の持っているスキルに比例してきますので、実力はつけた方がいいです!
エンジニアの平均年収
会社員エンジニアの平均年収
平均年収は38歳で550万円でした。
やはり、ある程度地頭の良さが求められるので他の業種と比べて高いですね。
合計 | 年収 | 年齢 | 勤続年数 | 労働時間 | 超過勤務 |
---|---|---|---|---|---|
2017年 | 550万8000円 | 38.0歳 | 11.3年 | 160時間 | 17時間 |
2016年 | 547万700円 | 37.4歳 | 10.8年 | 156時間 | 18時間 |
2015年 | 592万3300円 | 38.0歳 | 11.8年 | 150時間 | 21時間 |
2014年 | 541万8800円 | 36.2歳 | 9.8年 | 156時間 | 22時間 |
2013年 | 597万9000円 | 38.4歳 | 10.9年 | 154時間 | 15時間 |
2012年 | 537万6200円 | 36.4歳 | 10.7年 | 157時間 | 21時間 |
2011年 | 562万9900円 | 35.9歳 | 9.8年 | 160時間 | 19時間 |
2010年 | 548万1500円 | 36.1歳 | 10.9年 | 158時間 | 19時間 |
フリーランスエンジニア「経験年数別」月収相場(首都圏)
開発の経験が5年あれば月収60万は間違いないでしょう。
経験が浅いと、常駐先の会社様が出し渋る傾向がありますが、常駐先で結果を残したりして単価が上がるケースが多々あります。
下記はWEB系(Java,PHP,node.js,C#等、バックエンド)の開発経験がある人を対象にした平均年収になってきます。フロントエンドやCOBOL等の古い言語の経験者は下記の収入よりも低くなります。
経験3年 | 54万円 |
---|---|
経験4年 | 58万円 |
経験5年 | 62万円 |
経験6年 | 67万円 |
経験7年 | 70万円 |
経験8年以上 | 72万円 |
※自社調査
月単価75万円(年収900万)に必要な事
スキルアップする
月単価75万(年収900万)になる為にまず必要な事はスキルアップする事です。
正直これは独学では無理です。月単価75万で求められるスキルは、プログラミングスキルは勿論、要件定義や基本設計の経験、コミュニケーション能力が求められます。経験が求められる為、独学では不可能です。
ただ、独学で勉強して要件定義や基本設計が経験できる現場に入れば月単価75万が見えてきます。
2020年現在は大手企業のクラウド化が劇的に進んでおり、クラウドの経験がある人材が不足してます。
その為、独学でクラウド(よく使われるのがAWSとAzure)を勉強して要件定義や基本設計の経験が積める現場に入る事が容易くなっています。
クラウド知識は今後必須になってきますので、勉強してて損はないでしょう。
中間マージンが低いエージェントと契約する
ここも重要です。
大手エージェントになってくると広告費が莫大にかかっています。大体1人エンジニアを集めるのに120万円程広告費がかかっていますので必然的に中間マージンが高くなっていき、もらえる単価が下がっていきます。
ですが、大手エージェントは莫大な広告費がかかっている分エンジニアに長く在籍してもらいたい気持ちが強く、手厚く扱ってくれます。また、大手という事もあり、営業マンもしっかりした人が多く営業力も強いです。
自分で営業する
次の方法はエージェントを飛ばして下請け会社に直接営業する方法です。これができれば月単価75万は余裕です。
筆者も自分でSESの営業をした経験がありますが、結構しんどいです。
普通は、現場でトラブルが起きた場合や単価交渉等を営業同士で話し合いをしますが
自分で営業すると相手先の営業と自分が会話しなければなりません。
これが中々しんどいです。
「責任はどう取ってくれるんだ!」とか「あなたにはお金は払わない!」等言われたりする事もあります。
そんな時にエージェントの営業がいれば、お客様が理不尽なことを言ってきた場合でもしっかりと対応してくれます。
ヘッドハンティングされる
この「ヘッドハンティング」が一番いい方法です。
基本的に常駐先で下請け会社と一緒に仕事をしますが、その時に実力を下請け会社さんに認めて頂き声をかけてもらう事があります。そんなに頻繁にはないのですが、本当に実力のあるエンジニアであれば、可能性はあります。
まとめ
・フリーランスが契約できるのは下請け会社までがギリギリのラインで、下請け会社の予算は75万円までが多い為、フリーランスエンジニアは75万円までは稼げれる
・要件定義や基本設計の経験があり、業界歴7年以上の人:中間マージンの低いエージェントと契約する、もしくは自分で営業する、ヘッドハンティングされるのを待つ
・要件定義や基本設計の経験がない人:クラウド等を独学で勉強し、要件定義や基本設計の経験が積める現場に入る
・会社員エンジニアの方:手数料が明確なエージェントと契約しよう
Ryotin
現役フリーランスエンジニアです。使ってるエージェントはフライテック!得意言語はJava。月収は75万円。SESのフリーランスではこれ以上稼ぐのは厳しそう...とはいってもサラリーマンの時より倍の収入だから家族も喜んでるけどね!